感想・サルベージにて

懐かしい作品の感想などをつらつらと(笑)
今回はDVD化されているものの感想で。
いずれ「VHSて。」なヤツの感想も是非。
だって、あの作品は外せないんだものぉおおお。


【昭和のいのち】 (1998 TBS SPドラマ)


本編ヒロインである長女・幸子の幼なじみ建具職人梅造の役。
ひんぱんに舞台となる高村家を訪れているのでかなりの場面に出ている。
役柄の為か眉を太くし丸眼鏡をつけ美貌を封印。幸子の事が好きだが言い出せず、べらんめえ口調を操りながらも「さっちゃんは?」「そんなんじゃねぇよ。」といつも心配するけなげな男。
勿論周囲にはバレバレでしかも梅造を密かに好いている次女・和子にしょっちゅうチクチク苛められる始末。
それもいたしかたないと思わせるような、つい苛めたくなるいじらしい仕草をする北村さん。
ついに苛立った和子に実らぬ恋だと決定的な仕打ちをされるが、後に「・・・ごめんね、梅ちゃん。」と言われると「ヘヘ。」と笑ってみせる梅造。良い人過ぎる・・・物凄く可愛い、もっと苛めたくなってしまうではないか。

伏線の後、何と言おうとこの物語の最大の泣き場がある。
さまざまな瞳を濡らす出来事がこの話にはあるが、幾度見ても泣けてしまう、何度も見たが、「涙腺開放準備OK!」と泣く準備を始めてしまう名場面がある。


北村・梅造がついに眼鏡を投げ捨てる。それはマラソンランナーのラストスパートサインにも見える。
『俺の見せ場が始るぜ。』
「俺と一緒になってくれ・・。」「さっちゃん!俺と一緒に・・!」顔を歪めて泣きじゃくりながら何もかも受けいれるから、全てひっくるめてお前が好きだ、俺と一緒になってくれと土下座する梅造。しかもそれが北村一輝だ。誰が断れようか?
作品年度は1998年。年代的には北村さんは「チンピラ」役が多かった筈。しかし一切そんな匂いを感じさせず、不器用だが一途な青年を演じている。

ブラボー。

参考リンク→コチラ



【流れよ我が涙、と探偵は言った】

『 SO-RUN MOVIE』(オムニバス・三編収録)の中の一つ。北村一輝・主演作である。

さて、お目当ての北村さんは探偵・551の役である。

タイムカードは必ず定刻に打刻すべし、昼食は正午ぴったりに食べること(551の弁当箱が可愛いことこの上ない)、被っている帽子の角度にまで何かしらのルールを定めていそうな、実直そうな男。それが551である。

残念なのは太くまっすぐな眉のライン、セルの無骨極まりない眼鏡のせいで、かの美貌が隠されてしまっていることだ。

但し、これには理由がある。

メイキングでその秘密を林監督が明かしてくれている。

「北村君の中にある 謙虚さ優しさが551で表現されている」

なんとも口元が緩みそうになる北村像を語ってくれている。ふむふむ・・と和む気持ちで話を聞いていた。しかし、次の言葉で私は口中の茶を「ぶふっ!」と噴いてしまった。

「・・・とにかく北村君は顔が濃いから・・・」

この物語を製作にするにあたって、一番悩んだのは「北村一輝の顔の濃さ」だと仰る監督。

そんなにですか。北村さんは。


未見の方を考えて、いわゆる「オチ」までは書かないが、ワタシ的見所を幾つか書かせて頂きたい。


『551 海に飛び込む』

*指先からザブリではない。足からである。その潔い飛込み方には「テヤッ!」と掛け声かけたくなるほどだ。ちなみに着水前に ぐいん! と体がバネのように弾ける(一瞬)。

優れた運動能力ゆえの反射か。はたまた、予定の着水地点からずれたんですか。


『チャンピオン・一輝』

*人魚役の女優さん(憂いと儚さを持つ、不思議な魅力の方だった)には申し訳ないが、「人魚の目を見るな 恋に堕ちてしまう」この台詞を聞いたとき

「はいぃ?」と首をかしげた。

何故ならば、551が人魚の目を見ると言う事は人魚もまた551の目を見てしまうことなのだ。

ならば、この勝負551@北村一輝の圧倒的勝利ではないか?

あの目で直視されて、恋に堕ちぬ者などいるのか?

『御姿・麗顔 拝見』

*すっかり役になりきった北村さん、何度画面を覗き込んでも、あの目から発射されるべき魅惑のビームがない。ぶあつい眼鏡に邪魔されてるんである。ご勿体ない、ご勿体ないんである。

しかも、何をどうしたのか、551が夜間走行してる際、ヘッドライトに照らされたその姿に「のっ!?」とのけぞるくらいの見過ちをしてしまった。

551が被るヘルメットはツルリとした曲線なのである。シルバー一色なんである。

それがヘッドライトに照らされると・・何故か「禿ヅラ」に見えて仕方ないんである。

何故だ!?そして、すまん。

どうしてワタシはあの美しい姿と「カト茶」を見間違えたりしたんだろう。

でも、ホントに焦った。(しかも、ちょっと似合うんだな/笑)


最後の最後に551は眼鏡を外してくれる。

独特の色彩で撮られたこの作品は幻想的だ。しかし、私はその時、幻に近いほどの美しさをようやく見ることが出来たのだ。

{ああ、その顔が見たかったのよ!」(せめて、眼鏡は霧島スタイルがよかった・・)

参考リンク→コチラ


【DRAG GARDEN】

これは、非・北村作品の中で好きな作品である。
出てないのかよ?と聞かれれば「出てます。」なんだが(笑)
本当に1分に満たない程度の出演であるが、見つけたときの「・・・!?・・うふふふ。似合うじゃないですか。」
の衝撃はナイスである。


昭和のいのち [DVD]

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